Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
前へ 次へ


オーストラリアの花々 (53)  


 エレモフィラ                      

 Eremophila 

 


葉も枝もシルバーグレー。その間に紫色の花が咲きます。

ハマジンチョウ科。学名はEremophila nivea.  Eremophilaはギリシャ語のeremos, 砂漠、 phileo、好き。砂漠が好きと言う意。乾燥地に生えるからでしょう。エレモフィラは全体では200種以上あり、色も品種により、赤、ピンク、黄、クリーム、紫、白等々。写真はEremophila  nivea。ニベアはラテン語の雪。花の姿が白っぽいため。園芸店ではホワイト ツリー又はエミュ ブッシュとも呼ばれています。

 

常緑性低木。1-1.5mぐらいの直立で、茎は枝わかれして、Ⅰ本の枝にいくつもの花がつきます。葉は線形または小さい楕円形。葉にも枝にも白っぽい毛があります。

 

花は薄赤紫、まれに白。直径2cmぐらいの柔らかい筒状花が葉腋につきます。花期は地域により、冬から春、又は春から夏。花のあと実を結びますが、種子からの発芽はむずかしい由。接ぎ木または挿し木がよいとのこと。

 

湿気があるとせっかくの銀毛の葉や茎にかびが生えてしまいますので、太陽がよくあたる風通しのよい乾燥地に。剪定は花後に軽く。花のあとの伸びた枝に次の年、花芽がつくので、夏以後の剪定は不適当。

 

優しい感じの、そして人目を引く花ですので、庭のアクセントによく、また、刈り込んで鉢仕立てにするのもよいでしょう。

一葉式いけ花  ジャクソン増美

* この記事の無断転載・借用を禁じます。
 (私的学習、リサーチ、評論、批評のための使用は例外とされます。)

 

 

 

 

前へ 次へ