Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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オーストラリアの花々 (42)

ミモザアカシア   -   ワトル         
 
Wattle

 

 春は黄色とともにやってくる、と言われます。その黄色の花ミモザアカシア<ここではワトル、Wattleと呼ばれています>が、いま満開で、まるでゴールデンシャワーのようです。  

ワトルはオーストラリアの国花。花の黄色と葉の緑の二色は国の色です。学名はAcacia. ギリシャ語で「とげのある」と言う意味とのこと。ワトルは「編み枝」と言う意味で、開拓時代に、入植者が小屋の壁や垣根にこの木の枝を編みこんだことに由来するそうです。日本名はミモザアカシア。  

マメ科の常緑性高木、10-15メートルぐらいになります。種類が多く、2001年出版の資料によると、世界中では約1500種。うち、オーストラリア産と確認されているものは955種ですが、あと30種類ぐらいはあるそうです。  

花はほとんどが黄色、またはクリーム色。花の型は大小の球状のもの、房状のもの、シリンダータイプのものなどいろいろあります。早いものは5月ごろから咲きはじめ、8月9月が真っ盛り。その後ぱらぱらといろいろの種類が夏まで咲きます。花のあと、硬い実を結びます。  

葉は線形、楕円形などの小葉で、葉の形が柳の葉に似たものは、ヤナギバアカシア、銀色の葉のものはギンヨウアカシア、葉が三角のものは三角アカシアなどと呼ばれています。  

繁殖は種子に熱湯をかけて一晩おくと発芽しやすいそうです。成長が早く、また、痩せ地でも育ちます。来年の花芽の準備のため、花が終わったらすぐ剪定を。           

一葉式いけ花  ジャクソン増美

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