Yukari Shuppan
オーストラリア文化一般情報

2002年~2008年にユーカリのウェブサイトに掲載された記事を項目別に収録。
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オーストラリアの花々 (36)


ビリー ボタン               
 
Billy  Buttons

 

この花は、ドライフラワーとして見かけることの方が多いかもしれません。真っ直ぐの細い茎の先に、黄色い球状の花がついていて、遠くから見ると、まるで金柑がついているような、あるいは木琴のバチのような感じのする花です。2000年のシドニーオリンピックのブーケにも使用された由です。  

学名はCraspedinギリシャ語のkraspedon(房飾り)に由来し、この属のある種のものの冠毛が房の形に似ているところから、名付けられたと言われます。一般には花の形からビリー ボタン、ゴールデン ビリーボタン、ゴールド  スティック或いは、イエローボールなどといくつもの名前で呼ばれています。  

菊科。多年草。高さ1―2メートルの細い直立、シルバーがかったうす緑の茎で、周りに柔らかい毛があります。茎の先端に黄色い小さい花が集合して、直径2―3cmぐらいの球状の頭状花をつけます。花弁は乾いた感触故、フレッシュの時でも造花のように見えます。色は黄色のほかに、オレンジ、濃い赤も。花もちは10日から20日。ドライにしても変色せず、数年は持ちます。ただし、水滴がついたまま乾燥させるといい色に仕上がりませんので、ご注意を。  

葉も茎に似てシルバーがかったうす緑。巾3cmぐらい、長さ12―13cmぐらいの楕円形の細い葉で、地面に放射状に広がります。葉にも柔らかい毛があります。  

水はけと日当たりのよいところを好み、移植を嫌うようです。花期は夏。

                                                                                                        一葉式いけ花  ジャクソン増美

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